2019年11月28日

ドーナツホール

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(今年の秋の紅葉は遅めです)

昼間の老人向け、いや失礼、熟年者向けドラマ「やすらぎの刻」。
老人たちが繰り広げるドラマは久しぶりの笑いを誘います。しかし、その後にふと訪れる寂しさも感じます。いずれ訪れる、いや、その傾向を自分自身が日増しに感じる寂しさ。
ささやかな笑いとペーソスを感じるドラマです。

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その昔、子供の頃。親父の休みの日。たまに「今日は泰華楼へ行こうか」という言葉で、家族で伊勢佐木町へ。有隣堂で名前入りの鉛筆、橋のたもとの小鳥店、そして不二家の10個入りのドーナツを買ってもらうのが楽しい思い出です。

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(道の途中で見つけた2匹?の招き猫。ガラス戸の中で暖かそうにしています。帰り道では一匹は営業終了?)

さて、このドーナツ。
今思えば大したことのないシンプルなドーナツですが、この穴の開いているドーナツが当時は美味しく、ドーナツの楽しい思い出になっています。穴のない餡ドーナツはドーナツではない!あれは揚げパンだ。穴が開いているからドーナツなのだと勝手に思っていたものです。

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(カラマツの落ち葉。落ちたての枯葉)

穴があるからドーナツ。あまり意味のなさそうなドーナツホール。
人には必ず欠点や弱点がある。例えば、目の見えないピアニスト、左手しか動かせないピアニスト。その弱さがあるからこそ、技術的云々より人々に感動を覚えることがあります。その姿に自分自身の穴を感じるからこそ心に響く芸術家たち。ドーナツは穴があるからドーナツ。人それぞれの心に穴がある。

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年を取ると、若い時に見た映画や小説を改めて観ると、以前には感じなかったことへ共鳴することがあります。又、歴史上の人物にもお仕着せのイメージではなく、その背景やその場所に立ってみることで別の想いを感じることがあります。
年を取れば別の立場で感じること、一歩下がって眺めればと。

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(この時期の濡れた苔は大変美しい)

さて、最初の載せたドラマ。
前頭葉が衰えて感情がすぐでるようになったこの頃。一歩下がって別の目で見ていれば、笑える場面。しかしそこにはかつての名優?と同じ行動を取る自分がいるこの頃です。

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posted by 田舎おやじ at 12:39| Comment(0) | 日々雑感

2019年02月15日

映画「バブルへGO!!」

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(畑からの靄)

映画「バブルへGO!!」。
ちょっと前の映画(2007年)になりますが、あのバブルの時代を知っている世代にとっては大変面白い映画でした。その場面、場面の映像や音楽等には懐かしさを感じさせ、エンターテインメントとして楽しい映画の1つです。

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(電力王松永氏の耳庵の茶室)

ストーリーは1980年後半のバブル、不動産高騰を退治するため、大蔵省から出された「総量規制」の行政指導。その後の日本経済は低迷を極め、日本国破産が秒読みです。
2007年偶然発明された「ドラム式洗濯機型のタイムマシン」を「阿部寛」演じる大蔵官僚が破産時計を止めるため、昔の彼女である「薬師丸ひろ子」、そしてその娘の「広末涼子」に過去へ戻らせ奮闘するというもの。

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(冬の寒さを耐える草)

歴史に「もし」はありませんが、その「もし」があったらどうなっていたかと想像することは、歴史に興味がある者の楽しみです。又、過去の事実を誰も見ることが出来ないので、学者も素人も好き勝手に過去の事実を解釈、想像できる楽しみです。人文社会学は物理学の様にすべて理論的、論理的になると限らず、人の数だけ想像でき、どれが正解は不明です。それこそタイムマシンが発明されれば、当時の現場を見て事実が確認できるのでしょうが・・・。

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(富士市竹採公園の白隠禅師の竹取伝説)

さて、その映画の面白さは後半の「薬師丸ひろ子」の料亭における演説です。将来は日本国破産になることを訴え、当時の行政指導の停止を求めると、実は当時の高級官僚や裏で日本を操る人々はその未来を想定済みであったということ。破産することを見越して、次のことを考えていたというものです。

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(日吉校舎のモニュメント 紀元2594年)

最近亡くなった堺屋太一は小説で歴史的事実や将来日本の姿を描いていました。小説「平成30年」、その後の将来を描いた小説「団塊の後 三度目の日本」があります。今を生きる者にとって、自分の経験と知恵で歴史を学び、そして将来を予測すること。外れても当たっても歴史に興味がある者にとっては納得できるものです。

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(これは自己満足のキャベツ)
posted by 田舎おやじ at 22:29| Comment(0) | 日々雑感

2019年02月03日

路地(山道)のお茶 パート2

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若い頃、雑誌やテレビで放映された遠い場所へ時間とお金をかけて足を運んだものでした。それはそれで強い印象が残りました。しかし年を取ってくると、体力もお金も少なくなり、あるのは時間だけと、最近は同じ場所や近場ばかりを歩いています。

しかし、そんな遠くへ行かずともちょっと好奇心をもって違った道を歩くと「こんな場所が近くにもあったのか」という発見があります。以前に紹介した三浦半島の小網代などはちょっとした旅行気分でした。

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今回は北鎌倉、浄智寺の「宝所在近」の山門を抜け、源氏山公園、大仏へのハイキングコースを歩きます。かつては源氏山公園から銭洗弁天へ下るコースへと足を運びました。(行けばお金が増えるという雑念が先走ったせいでしょうか?)しかし「それでもお金は増えない?」とやっと最近分かってきたので、別のコースを歩んでみました。

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暫く歩くと、海を臨める場所がありました。その周辺は緑豊かで鎌倉の懐の深さを感じます。やはり海を見るとほっとします。小さな畑や小綺麗にした林もあります。

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鎌倉は平地面積があまり広くなく、京都等と比べると、寺院・名跡はこじんまりしています。そしてそういう場所へ多くの観光客が集中するため、道を歩くだけでも辟易しますが、谷戸という地域特性により谷や山筋を一本抜けるだけで別の世界が広がります。そしてなんといっても海が近く、晴れた冬の日には、陽光に輝く雄大な水の風景を見ることが一番の特徴でしょうか。

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そして、更に山道を進んでいくと、カフェの看板を見つけました。好奇心でコースを外れて進むと・・・・・ここは「鎌倉のマチュピチュか」というオープンテラスのあるお店がありました。冬のこの時期、樹木から葉っぱが落ち、枝の間から富士山も望めます。こんな近くでこんな落ち着ける場所があったのかと感じます。

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1月でしたが、風はあまりなく日差しは暖かです。なんといっても冬なので他のお客さんが少ないということが、より静かな山の中の雰囲気を感じることできました。

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帰りを山道へ戻ろうとすると、店員から店の階段があると聞き、結構長い急な階段を下ると車道へ出られました。しかし、自分にとっては苦労して山道を歩き、思いがけない
店を見つけた時の感動の方が階段から登ってくるより幸運だったように思えます。「苦労して偶然見つけた発見の喜び!」「AI時代、なんでも簡単に手に入れることができることへの反発」等・・・押しつけがましい言い訳は止めておきます。


さて、
旅先の知らない場所での一番のうれしい発見はなにか?その答えは年を取ると「トイレ」を見つけることだそうです。最近はコーヒーを一杯飲んだだけでトイレが近くなり、トイレを見つけた時の感動には共感します。まさしく「宝所在近」?の境地でしょうか。

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posted by 田舎おやじ at 13:29| Comment(0) | 日々雑感

2018年09月16日

映画三昧

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【三浦半島の小網代 どこか遠くへ行ったような風景です】

最近、自分にとって新しいジャンルの本(活字)を読むことが段々億劫になってきており、その為映像や音から情報を入手することが多くなっています。

手っ取り早いのが映像、テレビです。しかし、皆さんも感じていると思いますが、最近のテレビ番組は小うるさいものばかりで、初老老人にとっては耳障りなものばかりです。昔、年取った人たちが「小さな旅」とか「新日本風土記」等をよく見ていたのが、今になって分かります。

そうなると娯楽的なものは、やはり映画となります。劇場ではチケットが高いですからそうそう見ません。レンタルビデオやテレビで放映される映画やが主となります。しかし街中に映画館があった時代を知っている者にとっては、やはり映画館で見ることが一つの楽しみです。

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【初めて挑戦したとうもろこし。出来すぎでした。ビギナーズラック】

港南台駅周辺にはちょっと小さめの映画館(昔の映画館を知っている人にとってはちょっと大きめのテレビ画面のようです)があり、交通費もかからず、ある程度の年取った夫婦なら2人二千円で観ることができます。そして場所柄ローカルなので、最新作ではなく又上映する映画も年配者向けのものばかりです。(もっともその方が当方にとっては有難い)欲を言えば、入れ替え制(単作)ではなく、昔の三本立てのようなものが欲しい!)

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【今年はレモンが豊作。まだまだ青いですが、これからが楽しみ】

この夏は映画館やビデオ等で映画三昧となりました。暑い時は涼しいクーラーの部屋で観劇するのが一番。「終わった人」「万引き家族」などなど。小さな「笑い」と「ペーソス」があるものが心に残ります。役者の演技が光ります。

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【ミニトマトだけではなく、大き目のトマトも成功】

さて、港南台の映画館では「終わった人!!」が沢山来場していました。今までの自分の歩んできた山あり谷ありの人生を思い起こすにはいい娯楽なのかもしれません。そういう自分も「終わった人!!」なのでしょう?そうそう、同世代の「終わりかけの皆さん」「壊れかけの皆さん」も是非映画館などへ足をお運び下さい。


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【富士山と富士川】
posted by 田舎おやじ at 14:01| Comment(0) | 日々雑感

2018年06月24日

路線バス

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(沼津千本松公園から駿河湾)

最近のテレビ番組で路線バスを乗り継ぐ旅というものがあります。路線バスしか乗れないという制約の中で目的地へ着くというものや、路線の店等を巡るというものです。これらは観光バスの旅とは一線を画しており、日常生活に利用するバスの沿線を楽しもうというものです。

サラリーマン時代は路線バスにあまり縁がありませんでした。通勤は鉄道利用、仕事でも地下鉄が便利な首都圏が主で、バスを利用することはほぼありませんでした。自分の中の感覚では、バスが定時に出発し到着するというイメージがなく、道路事情によっては予定が立たない、又、待っているバス停は炎天下や寒さがもろであり、トイレなどの設備がないという不便さを感じていたからです。

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(沼津御用邸)

しかし最近は横浜やその他の地域でも路線バスに乗るようになり、それも通勤時間帯ではありません。するといつもと違う人や生活を感じることができます。なによりも普段は通ることなかった見慣れない地域の道路を走り、普通車より高い位置の座席で自分の興味ある景色をゆっくりと眺めることができることが大きな利点です。

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さて、今回は沼津市内の路線バスに乗車です。沼津市街地は子供の頃の街の記憶と、その後家族旅行の思い出があります。

駅前のロータリには色々な方面へのバス停が沢山ありますが、1つ1つの時刻表のバス本数は決して多くありません。40年以上前に行った千本松公園へ行こうとバスへ乗り込みます。

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バスは沼津駅から駅前商店街を通ってメイン通りを進みます。バス座席の高い位置からは商店街の二階以上もよく見ることができますが、その寂れ様には愕然とします。県庁所在地以外の中核都市と言われている駅前の街並みはどこもそうなのですが、自分自身が中途半端にかつての記憶がある場所では「あれっ」と思うことがあります。

沼津はかつて中世、近世の城があった場所であり、また明治以降も御用邸や別荘地があった街です。バス路線の景色だけを見て「今,地方都市は?」ということは言えませんが、かつての駅前の賑わいを知っている者にとっては愕然です。

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(現在の井上靖文学碑)


そんな景色を見ながら、色々な思いが浮かんできました。
自分の畑もちょっと手を入れないと、すぐ背の高い雑草や笹が生えてきて元の野原になります。すぐに元の原野です。街も同じ。意気盛んだった場所もちょっと人の流れなどが変われば、人や街並みの気配が変わります。

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(かつて40年以上前にあったのはこの文学碑。しかし石碑はもっと長く、この場所ではなかったと記憶していますが・・)

その昔、戸田港で幼い子供が初めて鯵を釣り、鯵は足が速いからダメだと言っても「家で絶対食べるんだ」と言って駄々をこねた時の話。途方に暮れて沼津まで持ち帰った魚を近くのデパート地下の店員へ無理を言い、事情を察した中年女性が捌いてお土産用にしてくれました。家族にとってはいい思い出です。

そして、「あの人情は今でもあるのだろうか?」「いやあるんだろう」と考えていました。

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(若山牧水記念館。少ないバスの待ち時間に利用しました)
posted by 田舎おやじ at 12:50| Comment(0) | 日々雑感